双眼鏡 防湿庫

〜 カール・ツァイスの趣ある旧式双眼鏡の備忘録 〜

双眼鏡

目録 2023/01 

カールツァイス(Carl Zeiss)の双眼鏡備忘録。Dialyt 6x42 Skipper, 7x42, DS 8x56における鉛レンズ特有の像の濃厚さ、場が醸し出す温度感は、マイクロコントラスト志向の最新の双眼鏡とはまた違った味わいがある。

Nikon WX 10x50 IF + TCON-17X 

光学設計者の夢と物量をぶち込み絶妙なバランスに仕上げたニコン双眼鏡。大型アッベ・ケーニッヒ型プリズムと超広角アイピースの融合という浪漫設計で、性能も重さも価格も重量級である。

SNAPZOOM II 

新旧の双眼鏡を問わず装着できるスマホアダプター。コリメート撮影では、双眼で観た立体感や、ハイエンド機種の解像力まで再現できないとはいえ、レンズの個性や雰囲気の違いは伝わるだろうか。

メンテナンス道具 

双眼鏡・カメラのお手入れ・お掃除グッズ。ブロアー、レンズペン、乾燥剤、防カビ剤は、ハクバ写真産業が定番。クリーニング液は、香りや拭きムラ等の違いがあるので、好みが分かれるところである。

Dialyt 6x42 Skipper + Mono 3x12B 

仕事鞄に常備。強烈なヌケの良さ、世界をより美しく描写し、とりわけ近景を芸術まで昇華させる光学性能。スキッパーの視界を通すと、世界はこんなにも様々な生命が絡み合い、力強く、その息吹に溢れていると感じられる。

Design Selection 8x56 

Night Owl(ふくろうの目)シリーズでは、一番バランスが良い。 曰く「光学性能は素晴らしいが重い」「採算度外視で作った」「鉛レンズの最終形」として有名。56mmレンズの分解能によるシャープさと多彩な物質の質感表現に優れる。

EL 10x50SV WB 

バランス良く万能で、あらゆる用途・場面で活躍できる、スワロフスキー・EL 10x50の最終形。NL Pure がリリースされたが、50mm機としては、まだELがフラッグシップか。観察対象の輪郭と魅力を写実的に惹き出す双眼鏡。

20x60s Stabilizer 

国際宇宙ステーションでも使われている防振双眼鏡。スペック上では1.6kgだが、手に持つと、"がらんどう"のように軽く感じる。観察時の重量バランスもとても良い。光害のない観測地で、星雲、星団等のメシエ天体を観測するのに適する。

Deltarem 8x40 

80年前の超広視界双眼鏡(実視界11.2度:旧JIS・見掛け視界90度)。第2次世界大戦時、ドイツ空軍が飛行機からの偵察で使っていたIF式DeltarのCF(センターフォーカス)版。横幅はポロ型7x50より広く、異彩を放つ風格だ。

Dialyt 7x42 

根強い人気がある。観察対象を限定せず、フィールドに持ち出し、景色を眺めるには適している。光学性能の追求ではなく、オールドレンズの様に、特有の像を愉しむという姿勢ならば、まだ活躍の場面は多いだろう。